和歌山県議会議員・無所属議員の会 菅原博之

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菅原博之政務活動ブログ

2019.02.1クルマを捨ててこそ地方は甦る

ストラスブール(フランス)国交省H.P.から

ストラスブール(フランス)国交省H.P.から


国交省ホームページから

国交省ホームページから

 京都大学大学院工学研究科の藤井聡教授が「クルマを捨ててこそ地方は甦る」というご著書で大変興味深いお考えを示されています。その中で和歌山市に当てはまる部分を取り上げて仁坂吉伸知事に質問致しました。

 今、地方が「疲弊」している大きな理由は、地方が「クルマに頼りきっている」という点にあります。

 クルマ社会では郊外の大型ショッピングセンターが大流行となり、地元の商店がすたれ、地域経済が衰退することになります。

 また、クルマが有れば街の中心部に住む必要がないため、都市が「空洞化」するのは当たり前です。

 街の発展は投資によって実現しますが、クルマ社会が広がった地方では街から投資の撤退が始まります。こうして「まちなか」は魅力を失い、満足できる職場もなくし人が離れていく、これが人口流出の決定的な理由です。

 この解決策は、まちの中心に投資を呼び込むことと、プロモーションで市民の生活に変化を起こすこと、つまりクルマ利用はほどほどにと訴えることが必要という藤井聡教授のご意見です。

 和歌山県と市は協調して県立医大薬学部新設や、東京医療保健大学看護学部、和歌山信愛大学など矢継ぎ早に誘致を決めました。つまり「街の中心に投資」を呼び込んでいるのです。仁坂知事と尾花市長の素晴らしい実績です。

 さらに、藤井教授は街の中心部で出来るだけクルマに頼らない生活に変化するためにLRT(新型路面電車)の普及を訴えています。例えば、金沢市がLRTで経済が活性し、街のコンパクト化が実現したことを取り上げています。

 和歌山市でも真剣にLRTの検討が始まったようですが、現在の状況で導入すれば赤字は避けられません。今後、人口減少が確実な中で大変難しいという意見も有ります。

 しかし、今後の人口減少を考えれば、なおさら限られた税金を効果的に投入できるコンパクトな街づくりは欠かせません。

 

 一方、観光客の増加は好調です、住民のクルマに頼りすぎない生活の変化と観光の力でLRT(新型路面電車)につなげようというのが藤井教授のご意見です。
 和歌山市で当てはめれば中心部への投資という意味でも、とりわけ和歌山城と周辺の整備は必修です。外国の観光客にわざわざ来て戴いて滞在して頂くには、かつて国宝であった和歌山城と周辺歴史空間の整備は果たすべきです。LRT導入後の利用者は観光客が相当数を占めてもらわなければなりません。

 そうで有っても、藤井教授はコンパクトな街づくりのために「人々のクルマに頼りすぎない暮らし」がどうしても必要で、誰でも1~2割は「クルマでなくてもいい行動」が暮らしの中に有るとおっしゃっています。

 私は藤井教授の意見を紹介し「クルマ利用はほどほどに」というメッセージを県が発信し、コンパクトな街づくりを目指すことを訴えました。

 

 仁坂知事は、「コンパクトシティーが街の発展や観光に役立つとずっと思い続けている。しかし、クルマの利用はほどほどに、というライフスタイルへの転換は交通インフラが発達した大都会なら可能であるが、本県はすでに人口が薄く広がってしまっているため現実的でない。どうやって達成するかは都市計画でゾーンニング(いくつか地域を指定して機能をまとめること)をやって新陳代謝を図って行かねばいけない。」とのご答弁です。

 

 私はさらにバスの利便性向上と観光客が「まちなか」を歩いて知る魅力のアピール、人が歩きやすい道路の整備を訴えました。まずは街中が徒歩の人々でにぎわっていることが大切です。そうでなければ飲食店や商店もうるおいません。

 

 さて、「和歌山市ではLRT(新型路面電車)を導入出来るでしょうか?」

 

 この答えは市民の皆さんが持っています。

 天気の良い休日に少しおしゃれして街歩きをしてみませんか、気付かなかった発見も、健康も心の余裕も手に入れることがきっと出来ると思います。

 クルマで出掛けてショッピングセンターで過ごす一日とは違う、自分の足で歩いて感じる贅沢な一日を手に入れませんか!

 「クルマ利用はほどほどに」して。

LRT (写真はフランス・ストラスブールの街並み)
Light Rail Transitの略で、低床式車両の活用による乗り降りのしやすさ、定時性、速達性、快適性に優れた次世代の交通システムです。近年、道路交通を補完し、老人や子供、環境にも優しい公共交通として再評価されています。導入に際しては国の補助があります。

路面電車マップ
日本の路面電車・・・17都市20事業者延長約206km(H25.12末現在)
写真・路面電車マップとも国交省ホームページのものです。